幅広い年代の方に人気の「ジャズ」には、様々な種類がある事をご存知でしょうか?もちろん、ジャズの種類を知らなくても気軽に楽しむ事ができます。ですが、ジャズの種類を知っていれば、今よりももっとジャズを楽しめるようになります。本記事では、ジャズの種類について簡単に解説していきます。
ジャズの歴史
ジャズの種類を勉強する前に、まずはジャズの歴史についてサクッとおさらいしておきましょう。
ジャズは1910年代にブラスバンド行進曲にアドリブをつけるといった感じで生まれたのが起源だと言われています。1930年代になると、踊るための音楽として進化していきました。残念ながら1940年代に人気に陰りを見せますが、1950年代になると現在のジャズに近いメロディアスなフレーズが生まれ、ジャズの黄金期を迎えます。それ以降も時代や流行に合わせて様々なジャズの種類が誕生していきました。
ジャズの種類

それでは、ジャズの種類について解説をしていきましょう。
種類別のそれぞれの特徴・魅力も一緒に紹介していきます。
softwind等のジャズライブを行っているお店に行った時は、演奏しているジャズの種類が何なのか当ててみるのも面白いのでおすすめです。
ディキシーランドジャズ
1910年代に生まれた最初のジャズが「ディキシーランドジャズ」です。
アメリカ南部にあるニューオーリンズのバンドが発祥と言われていて、ラグタイムのリズムやブルースっぽいコード進行が取り入れられているといった特徴があります。四拍子の演奏なのに二拍子に感じてしまうといった不思議な感覚が楽しめる事から「ツービートジャズ」と呼ばれる事もあります。
スウィングジャズ
1930年代に流行したのが「スウィングジャズ」です。
前記したディキシーランド・ジャズとは異なり、大人数編成となっています。また、ダンスミュージックの1つとして流行ったという事もあり、ノリの良い軽快な楽曲が多いといった特徴があります。自由度よりも大人数で一緒に演奏するといった点を大切にしている事から、ジャズ初心者でも聞きやすいジャズの種類となっています。
モダンジャズ
3~6人編成で演奏する「モダンジャズ」「ビバップ」は、即興演奏を好む黒人演者から発展していったジャズの1つです。ピアノ・ベース・ドラムといったトリオが基本で現在でもオーソドックスなジャズとして認知されています。モダンジャズは、演奏するコード進行とスケールを決めておき、後は自由にアドリブで演奏を続けていきます。その日、その時の1回しか聞く事ができないといった魅力があります。まずは、王道のジャズを聞いてみたいという人にピッタリなジャズと言えるでしょう。
モードジャズ
長年愛されてきたモダンジャズが飽きられてきた事がきっかけで生まれたのが「モードジャズ」です。
コード進行を主体にする事なく、モード(旋法)をアドリブに駆使するようになったという特徴があります。モダンジャズの欠点だった音使いの制限がなくなった事で、演者のスキルやアドリブの幅が広がったと言われています。
フリージャズ
名前の通り、自由にジャズを楽しむ事を目的として生まれたのが「フリージャズ」です。
細かなルールはなく「なんでもアリのジャズ」で、フリージャズの登場と共にピアノ叩くように弾く「パーカッシブ奏法」や叫ぶような音をサックスで出す「フリーキートーン」といった今までにない演奏方法も誕生しました。ジャズ感のない楽曲も多いですが、革新的なジャズとして多くの人に受け入れられてきました。
ジャズ・ファンク
ジャズの最終進化と言われているのが1960年代に生まれた「ジャズ・ファンク」です。
ジャズにファンク・R&B・ソウルといった様々なジャンルの音楽の要素をプラスしています。今までのジャズとは異なり、電子楽器が多用されるようになった事もジャズ・ファンクの特徴の1つといえるでしょう。
ダンスミュージックという側面が強いので、昔ながらのジャズを好む人からは賛否両論があるようです。ですが、聞いていると自然とリズムに合わせて体が動くなど、ノリの良さから人気となっています。
まとめ
今回は、ジャズの種類についてザックリと解説してみました。
ジャズにも様々な種類があり、それぞれ違った魅力を持っています。気になったジャズを聞くのも良いですが、歴史をたどるように1つずつ追いかけて比較するのも違った楽しさがあるので試してみてください。